デッキリスト
MoMa(ドリーム・ホールMoMa) by Brian Seldan
Creatures (0) Spells (39) 4 Counterspell 3 Turnabout 4 Meditate 4 Intuition 4 Time Spiral 4 Brainstorm 4 Stroke of Genius 4 Mana Vault 4 Dream Halls 3 Mind Over Matter 1 Attunement | Lands (21) 18 Island 3 Ancient Tomb Sideboard (15) 4 Hydroblast 4 Chill 3 Power Sink 3 Capsize 1 Turnabout |
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解説
Mind Over Matter / 精神力 (2)(青)(青)(青)(青)
エンチャント
カードを1枚捨てる:アーティファクト1つかクリーチャー1体か土地1つを対象とする。あなたはそれをタップまたはアンタップしてもよい。
Dream Halls / ドリーム・ホール (3)(青)(青)
エンチャント
呪文のマナ・コストを支払うのではなく、その呪文のコントローラーは、その呪文と共通の色を1色持つカードを1枚捨ててもよい。
「MoMa」。それは、余りにも強すぎたためにキーカードのほとんどを禁止カードに指定されるという、マジックにおける最凶最悪のデッキだ。デッキ名は、キーカードである《精神力/Mind Over Matter(EXO)》と、ニューヨーク近代美術館(The Museum of Modern Art, New York)にかけられている。ひとたびコンボが始まってしまえば、相手は美術館を鑑賞するかのようにその動きを眺めることしかできない…とはよく言ったものだ。ただ、実際には(自分が死ぬまで)シャッフルやドローといったアクションに付き合う必要があり、非常に面倒極まりないデッキでもある。
《天才のひらめき/Stroke of Genius(USG)》をフィニッシュ手段に用いることから、「ターボ・ジーニアス」と呼ばれることも。
そのデッキパワーは凄まじく、当時の環境はMoMa一色。1998年末~1999年始めは「Momaの冬」と呼ばれる。その理由は、「MoMa」があまりにも強く、有効な「アンチMoMaデッキ」が生まれなかったからだ。「Moma」を倒すにはこちらも「MoMa」を使うしかなく、まさに一世を風靡したデッキだった。
この「MoMa」はキーパーツを幾度も禁止カードに指定されながらも、その姿を変えてしぶとく生き残ったデッキだ。大雑把に分けると、初期型、中期型、末期型の3つに分類される。まず、基本系となる初期型。続いて「ウルザズ・サーガ」発売から僅か2か月で《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy(USG)》と《意外な授かり物/Windfall(USG)》が禁止された後に登場した中期型、通称「ドリームホールMoMa」。そして、《ドリーム・ホール/Dream Halls(STH)》《時のらせん/Time Spiral(USG)》《水蓮の花びら/Lotus Petal(TMP)》禁止後に登場した最後のMoMa、通称「実物提示MoMa」だ。
この記事を書いている3月現在、ミドルスクールでは《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy(USG)》と《意外な授かり物/Windfall(USG)》が禁止されているため、今回は比較的近い形で組めそうな中期型の「ドリーム・ホールMoMa」をピックアップする。
それでは、「ドリーム・ホールMoMa」の動きを見てみよう。
このデッキのキーカードは《ドリーム・ホール/Dream Halls(STH)》と《精神力/Mind Over Matter(EXO)》。まずはマナ加速手段を用いて《ドリーム・ホール/Dream Halls(STH)》を場に出し、早いターンで《精神力/Mind Over Matter(EXO)》を着地させる。《ドリーム・ホール/Dream Halls(STH)》の能力でどんなカードも手札2枚の消費で唱えることができるため、《瞑想/Meditate(TMP)》などのドロースペルをコストを踏み倒して連打すれば手札が増えていく。
特に《時のらせん/Time Spiral(USG)》との相性の良さはすさまじく、《ドリーム・ホール/Dream Halls(STH)》下では大量ドローできる上に土地が起きてしまうのでマナを増やせる。ドロースペルで増えた手札は再び《精神力/Mind Over Matter(EXO)》の起動コストに充て、マナファクトを起こせば更にマナが増えていき…。また、《転換/Turnabout(USG)》を自分に撃てば実質手札2枚で「自分の土地を全てアンタップする」ことも。
こうして十分なマナが溜まったら、《天才のひらめき/Stroke of Genius(USG)》をX=60(正確には相手のライブラリー+1だが)で相手にぶつけて勝利。チェイン・コンボが途中で止まってしまいそうなときは、《天才のひらめき/Stroke of Genius(USG)》を自分に撃って大量ドロー。更に《精神力/Mind Over Matter(EXO)》のコストに充てて…と繰り返す。早い段階でこのコンボに入ることができ、安定性も非常に高かったため、環境を独占できたというわけだ。もちろん、《誤った指図/Misdirection(MMQ)》などの有用な対策カードが当時の環境に存在しなかったというのもあるが…。
さて、この「ドリーム・ホールMoMa」をミドルスクールで使うとなると、軽量マナファクトであった《魔力の櫃/Mana Vault(4ED)》が禁止カード指定されているのが非常に痛い。《魔力の墓所/Mana Crypt(PRM)》や《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith(3ED)》なども使えないため、代用マナファクトとしては《厳かなモノリス/Grim Monolith(ULG)》が適任だろう。
また、チェイン・コンボを途切れさせないために、《ドリーム・ホール/Dream Halls(STH)》下において手札を2枚消費して唱え、それでいて手札が増えるドロースペルの採用が望ましい。要は「3ドロー以上」を狙うことになるのだが、デメリットがあるものの4マナ7ドローとなる《先細りの収益/Diminishing Returns(ALL)》や、デメリット無しの5マナ4ドローである《連絡/Tidings(S99)》などが候補か。
参考
MoMa(ドリーム・ホールMoMa) by Brian Seldan
インビテーショナル99