デッキリスト
Wall Mill(壁コントロール) by Nogita Takahiro
解説
マジックを始めたての頃、ろくにカード資産が揃っていない私は、友人の強力なクリーチャーの猛攻を防ぐために多くの「壁」をデッキに入れて使っていた。「壁なんて沢山入れちゃあ勝てないよ」と当時は笑われたものだが、そんな台詞を吹き飛ばすようなデッキがTwitterで話題になっていたので、是非ご紹介したい。
今回のデッキは、「Wall Mill(壁コントロール)」だ。「Mill」とは英語で工場という意味を持っており、その名の通り次々と壁・クリーチャーを戦場に送り込んで勝利を狙うデッキだ。また、後述するがライブラリーアウトのアクションを取れるデッキのため、デッキ破壊の代表カード:「石臼/Millstone」から名を取っている。まずはデッキ構成を見て欲しい。7種類の壁・クリーチャーが、なんと合計24枚も採用されている。…実にデッキの4割が壁だ。これだけ聞いてしまうと頭を抱えたくなってしまうが、なかなかどうして、面白い動きをするデッキなのだ。
このデッキの基本的な動きは、「集合した中隊」などを利用して、とにかく壁を沢山並べることだ。そして、その中でもキーとなるカード(壁)は「斧折りの守護者」「草茂る胸壁」の2枚。これらは、自分がコントロールする防衛を持つクリーチャー…すなわち壁・クリーチャーの数だけマナを出すことができる。したがって、場にこれらを含む数体の壁が並ぶだけで、一気に大量のマナを得ることができるのだ。こうして得られた大量のマナは、「召喚の調べ」につぎ込んで「欺瞞の神、フィナックス」に繋げれば、たちまち相手のライブラリーは空になってしまうだろう。
その他にも、おもむろに「突撃陣形」で壁によるビートダウンを初めてもいいし、「テューンの大天使」と「スパイクの飼育係」によるお手軽コンボに走ってもいい。コンボパーツは1枚挿しながら、「召喚の調べ」や「幻の漂い」でサーチが可能だ。ローグデッキでありながら、勝ち手段が複数用意されているのもポイントといえる。余談だが、「欠片の壁」は最近流行の「死の影」デッキ全般に刺さるよい選択だ。「欺瞞の神、フィナックス」によるライブラリーアウトや、テューンスパイクコンボを備えたこのデッキであれば、累加アップキープで対戦相手のライフがどれだけ増えようとも関係がないのだから。
2017/04/04:修正・追記
「Mill」はライブラリーアウトデッキの通称でもあるとの情報を頂きました。ありがとうございました。
参考
https://www.mtggoldfish.com/articles/much-abrew-wall-mill-modern