デッキリスト
スリヴァー by Tomomizu Takuya
解説
前回レガシーにおけるスリヴァーデッキ:「カウンタースリヴァー」を取り上げたが、スリヴァーデッキをモダン向けに昇華させ、結果を残したリストがあったのでご紹介。
スリヴァーデッキというと、《水晶スリヴァー/Crystalline Sliver(STH)》や《筋肉スリヴァー/Muscle Sliver(TMP)》などのイメージから、どうしてもフォーマットはレガシーに走ってしまいがちだ。しかし、時のらせん、基本セット2014, 2015にてスリヴァーのラインナップは追加されているため、モダン・フォーマットでも十分デッキを組むことができる。
このモダン版「スリヴァー」は、10種類・計27枚ものスリヴァー・クリーチャーが投入されている。これらのスリヴァー達を《霊気の薬瓶/AEther Vial(DST)》や《集合した中隊/Collected Company(DTK)》で大量展開し、あとはスリヴァー特有のシナジー形成で強化し、相手を殴り倒す…というのが基本的なプランとなる。
それでは、選び抜かれた10種類のスリヴァーを見ていこう。
まず、4枚採用され、優先度が高いスリヴァー達だ。《捕食スリヴァー/Predatory Sliver(M14)》と《筋力スリヴァー/Sinew Sliver(PLC)》はスリヴァーデッキではほぼ必須といってもよいカード。シンプルながら、スリヴァー全体の打点をはね上げる重要なカードだ。《風乗りスリヴァー/Galerider Sliver(M14)》は1マナと軽く、重要な回避能力である飛行を付与できる点で非常に優秀。
Diffusion Sliver / 拡散スリヴァー (1)(青)
クリーチャー — スリヴァー(Sliver)
あなたがコントロールするスリヴァー(Sliver)・クリーチャー1体が対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象になるたび、それのコントローラーが(2)を支払わないかぎり、その呪文や能力を打ち消す。
1/1
Sedge Sliver / 菅草スリヴァー (2)(赤)
クリーチャー — スリヴァー(Sliver)
すべてのスリヴァー(Sliver)・クリーチャーは「このクリーチャーは、あなたが沼(Swamp)をコントロールしているかぎり+1/+1の修整を受ける。」を持つ。
すべてのスリヴァーは「(黒):このパーマネントを再生する。」を持つ。
2/2
《拡散スリヴァー/Diffusion Sliver(M15)》は最強のスリヴァーと名高いあの《水晶スリヴァー/Crystalline Sliver(STH)》とまではいかないものの、単体除去や能力に対して一定の耐性を付与する。また、《拡散スリヴァー/Diffusion Sliver(M15)》の能力は重複することを覚えておこう。《菅草スリヴァー/Sedge Sliver(TSP)》はやや重めだが、沼さえコントロールしていれば+1/+1強化と再生能力を与えられる。タイプ:「沼」を持つギルドランドが多く採用されているため、能力を発揮するのは容易いはずだ。
Manaweft Sliver / マナ編みスリヴァー (1)(緑)
クリーチャー — スリヴァー(Sliver)
あなたがコントロールするスリヴァー(Sliver)・クリーチャーは「(T):あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つ。
1/1
Leeching Sliver / 血吸いスリヴァー (1)(黒)
クリーチャー — スリヴァー(Sliver)
あなたがコントロールするスリヴァー(Sliver)が1体攻撃するたび、防御プレイヤーは1点のライフを失う。
1/1
残るは、やや優先度が下がる1~2枚採用のスリヴァー達だ。まず、マナ・クリーチャーである《マナ編みスリヴァー/Manaweft Sliver(M14)》に、攻撃時にスリヴァーの数だけ相手のライフを詰められる《血吸いスリヴァー/Leeching Sliver(M15)》。そして、「速攻」「警戒」「絆魂」といったキーワード能力を付与する《収差スリヴァー/Blur Sliver(M14)》《歩哨スリヴァー/Sentinel Sliver(M14)》《吸管スリヴァー/Syphon Sliver(M14)》だ。基本的にこれらのカードは効果が重複しないため、2枚以上引きたくないカード。枚数を抑えての採用となる。
Liliana, the Last Hope / 最後の望み、リリアナ (1)(黒)(黒)
プレインズウォーカー — リリアナ(Liliana)
[+1]:クリーチャー最大1体を対象とする。あなたの次のターンまで、それは-2/-1の修整を受ける。
[-2]:あなたのライブラリーの一番上からカードを2枚あなたの墓地に置く。その後、あなたはあなたの墓地からクリーチャー・カード1枚をあなたの手札に戻してもよい。
[-7]:あなたは「あなたの終了ステップの開始時に、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンをX体生成する。Xはあなたがコントロールするゾンビの総数に2を足した数に等しい。」を持つ紋章を得る。
3
クリーチャー以外のスペルは、スリヴァーをばらまくための《集合した中隊/Collected Company(DTK)》《霊気の薬瓶/AEther Vial(DST)》を除けば、わずか4枚。クリーチャー除去の定番である《四肢切断/Dismember(NPH)》《致命的な一押し/Fatal Push(AER)》に、軽量プレインズウォーカーである《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope(EMN)》。《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope(EMN)》は相手のクリーチャーを弱体化させてスリヴァーの戦闘を有利にしつつ、隙を見て墓地からスリヴァーを回収してリソースを増やすなど、横展開を維持したいこのデッキの動きに噛み合っているカードだ。
参考
晴れる屋平日モダン20時の部:3-0
Slivers!! by Tomomizu Takuya
http://www.hareruyamtg.com/jp/k/kD31209S/