今週の海外相場:2020/9/6
今週も『MTG 今週の海外相場」として海外市場で急な高騰/暴落したカードをピックアップしていきます!
日本と海外ではそもそも各フォーマットの分布が大きく異なっており、海外(特にアメリカ)ではカジュアル戦や統率者戦(EDH)に関するカードの販売は一大マーケットとなっています。そのため、トーナメントシーンではまず見かけることがないような意外なカードが高くなることも。日本とは異なる値動きがあるので、ウォッチしていて非常に面白いです。ざっと眺めて、需要の違いを感じて頂けたら幸いです。
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それでは行ってみましょう!今週のピックアップは5枚!
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今週の注目カード
《沸騰/Boil(TMP)》
『テンペスト』に収録されていた、全10種類からなる色対策サイクルのひとつ。赤の《沸騰/Boil(TMP)》は青対策で、全ての《島/Island》を破壊するという強烈なアンチカードです。
完全なサイドボード用のカードではありますが、このカードが使用可能な環境においては青を触るデッキが非常に多いため、撃てる機会は意外と多いです。勘違いされがちですが、土地破壊カードにも関わらずインスタントというのも魅力。対する青にとっては通せば死を意味し、マストカウンターとなるカードです。
値動きの理由としては海外のモダン環境において青絡みのデッキが多く活躍しており、それらのデッキに対抗するべく、このカードをサイドボードに起用するプレイヤーが増えたためと考えられます。《沸騰/Boil(TMP)》は基本セットで複数回再録されているのですが、そちらはあまり動いていません。オリジナルとなるこの『テンペスト』版に人気が集中しているようです。
《陰謀団の貴重品室/Cabal Coffers(HOP)》
自分がコントロールしている《沼/Swamp》の数を参照し、その分だけ黒マナを生み出すマナ加速土地。初出は『トーメント』ですが、『プレインチェイス』版が上がっています。
起動に実質3マナ掛かるため、少なくとも《沼/Swamp》を4枚以上コントロールしている場合でないと得をしません。自身ではマナを生み出せないこと、そして黒の濃いデッキでないと能力を生かしづらいことから、黒単デッキに数枚採用されることが多いカードです。レガシー以下の環境というよりかは、EDHで活躍しているイメージが強いですね。
トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG ダブルマスターズ ブースターパック 日本語版
《Elvish Spirit Guide(ALL)》
『アライアンス』のこちらが本家なのですが、『次元の混乱』でタイムシフトした《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide(PLC)》の方が有名ですね。全く同じ能力を持っており、本家は緑のマナ加速でした。
打ち消されにくく確実性の高いマナ加速として使えるため、土地を切り詰めた構成のデッキで使われることが多いです。今後緑の強烈なロックカードが登場すれば、『緑単プリズン』のようなアーキタイプが生まれる日も近い?
《境を歩む者/Edgewalker(SCG)》
『スカージ』にて登場した、クレリックのマナ・コストを減らせるクリーチャー。特定の部族のコストを軽減するクリーチャーは数あれど、色マナを軽減できるカードは非常に珍しいです。
上がった理由はもちろん、『ゼンディカーの夜明け』のプレビューが開始したため。本セットでは「パーティー」がひとつのテーマであり、このメカニズムではクレリックを参照します。現時点で多数のクレリック・クリーチャーが公開されており、特定の部族をバックアップするこのカードが日の目を見たというわけです。
《魔力の櫃/Mana Vault(UMA)》
マジック黎明期より存在する定番マナ加速:《魔力の櫃/Mana Vault(UMA)》ですが、『アルティメットマスターズ』版が上がっています。1マナで出せて3マナ生み出すことができるものの、アンタップには4マナ掛かるという制約付きのアーティファクト。もはや説明不要の有名カードであり、主戦場はEDH(統率者戦)。お手軽なマナ加速手段として数多くのデッキで採用されています。
それにしても、ここ数年での大躍進っぷりが凄まじいです。数年前までは(バリエーションや状態を気にしなければ)1,000円以下で入手できて、お値ごろ強力カードとしてEDH用にお勧めできていたのですが…。