デッキリスト
アーティファクトレッド・リヴァイブ by Landa
Creatures (16) 4 Iron Myr 4 Palladium Myr 3 Gadrak, the Crown-Scourge 3 Sparkhunter Masticore 2 Thundermaw Hellkite Spells (24) 2 Ugin, the Spirit Dragon 2 Banefire 4 Wildfire 4 Voltaic Key 4 Gilded Lotus 4 Hedron Archive 4 Blood Moon | Lands (20) 16 Mountain 4 Darksteel Citadel Sideboard (0) |
◆日本語リスト
【クリーチャー】
4 鉄のマイア
4 パラジウムのマイア
3 冠滅ぼしのガドラク
3 灯狩人のマスティコア
2 雷口のヘルカイト
【スペル】
2 精霊龍、ウギン
2 苦悩火
4 燎原の火
4 通電式キー
4 金粉の水蓮
4 面晶体の記録庫
4 血染めの月
【土地】
16 山
4 ダークスティールの城塞
【サイドボード】
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まえがき
《灯狩人のマスティコア/Sparkhunter Masticore(M21)》
《マスティコア/Masticore(UDS)》
まとまった時間が取れたので自宅のカードストレージを整理していたところ、『基本セット2021』収録のアーティファクト・クリーチャーである《灯狩人のマスティコア/Sparkhunter Masticore(M21)》が目に留まりました。
『ウルザズ・デスティニー』に収録された凶悪カード、《マスティコア/Masticore(UDS)》のリメイク版となるクリーチャーです。マナを支払うことでクリーチャーにダメージを飛ばす能力は代わりにプレインズウォーカーを対象とするようになり、再生能力は一時的な「破壊不能」の付与に変わっています。サイズが一回り小さくなりましたが、その代わりマナコストは3マナと軽くなり、維持するための手札コストも毎ターンではなく「戦場に出た際に一度きり」となっています。
元ネタとなった《マスティコア/Masticore(UDS)》はウルザ・ブロックがスタンダード範囲だった当時、紛れもないトップレアでした。クリーチャーの質がインフレした現代においてはそこまでのインパクトはないかもしれませんが、当時は多くのデッキで見られたものです。ウルザ・ブロック全盛期は私が最もマジックにのめり込んでいた時期といっても過言ではなく、懐かしくなって当時活躍したデッキレシピなどを見返していたところ、ふと「当時のデッキを現代風にアレンジできないか」というアイディアが沸いてきました。
というわけで、今回は世界選手権1999でKai Budde氏が優勝したことでも知られる、赤茶単(アーティファクト・レッド)をモダン向けにアレンジ。「アーティファクト・レッド」として復活させることにしました。元ネタは「World Championship Decks 1999」として商品化(通称金枠)もされているので、覚えている方も多いかもしれませんね。
《厳かなモノリス/Grim Monolith(ULG)》
《スランの発電機/Thran Dynamo(UDS)》
《摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone(USG)》
《燎原の火/Wildfire(USG)》
《ミシュラのらせん/Mishra's Helix(USG)》
《欲深きドラゴン/Covetous Dragon(UDS)》
まずは元ネタとなる「赤茶単(アーティファクト・レッド)」のおさらいからいきましょう。
デッキ名からもわかるように、このデッキはアーティファクトを中心とした赤単デッキです。当時は《厳かなモノリス/Grim Monolith(ULG)》や《スランの発電機/Thran Dynamo(UDS)》、《摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone(USG)》という超強力なマナ加速用アーティファクトが多数存在していました。これらのアーティファクトを序盤からばら撒いていき、《燎原の火/Wildfire(USG)》で盤面をリセット。相手の小粒クリーチャーと、土地を破壊していきます。《燎原の火/Wildfire(USG)》はアーティファクトを巻き込まないため、こちらだけ潤沢なマナが使えるという状況を目指していきます。
リセット後は相手の残り少ないマナを《ミシュラのらせん/Mishra's Helix(USG)》で縛りつつ、フィニッシャーである《欲深きドラゴン/Covetous Dragon(UDS)》を戦場へ。あとは速やかに相手のライフをドラゴンで削り切る…というのが基本的な流れです。今回はこのデッキをアレンジし、「アーティファクトレッド・リヴァイブ」として復活させていきます。
【BOX】MTG ゼンディカーの夜明け ドラフト・ブースター 日本語版
解説
《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》
《パラジウムのマイア/Palladium Myr(M21)》
《面晶体の記録庫/Hedron Archive(BFZ)》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus(M13)》
大きく分けていくと、このデッキは「マナ加速アーティファクト」「フィニッシャー」「マナ否定手段」の3つの構成から成ります。
まずはこのデッキの核となる「マナ加速」手段から探していきましたが、流石に過去のカードが強すぎて、残念ながら現モダン環境においては当時ほどのマナ加速用アーティファクトが存在しません。端的に言えば「2マナ以上のブースト手段」が乏しいため、以下のような置き換えを行いました。弱体化は否めませんが、これらを当時と同じく《通電式キー/Voltaic Key(M11)》で起こして再利用し、マナをブーストさせていきます。
《緋色のダイアモンド(6ED)》⇒《鉄のマイア(SOM)》
《摩滅したパワーストーン(USG)》⇒《パラジウムのマイア(M21)》
《スランの発電機(UDS)》⇒《面晶体の記録庫(BFZ)》
《厳かなモノリス(ULG)》⇒《金粉の水蓮(M13)》
《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》
《冠滅ぼしのガドラク/Gadrak, the Crown-Scourge(M21)》
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon(FRF)》
《苦悩火/Banefire(M19)》
フィニッシャーについては《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》と《冠滅ぼしのガドラク/Gadrak, the Crown-Scourge(M21)》を採用。《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》の強力さは言わずもがな、《冠滅ぼしのガドラク/Gadrak, the Crown-Scourge(M21)》は3マナと非常に軽いため、序盤にブロッカーとして立たせておき、中盤からは攻撃に転じることが可能です。また、マナ加速により多くのマナを手にできるため、強力プレインズウォーカーの代表格:《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon(FRF)》も採用しています。
赤茶単(アーティファクトレッド)マナブースト手段が豊富で、多くのマナを扱う都合上X火力との相性が抜群です。当時はフィニッシュブロー兼クリーチャーデッキ対策として《地震/Earthquake(6ED)》がよく採用されていました。今回は《苦悩火/Banefire(M19)》を忍ばせており、コントロールデッキ相手でも大ダメージを与えられるようにしています。
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《血染めの月/Blood Moon(MM3)》
最後のピース、マナ否定戦略についてはシンプルに《血染めの月/Blood Moon(MM3)》で。更に寄せるのであれば、《山/Mountain》のスロットを割いて《廃墟の地/Field of Ruin(XLN)》を入れたりしても良さそうです。
というわけで、今日のデッキ供養は過去の有名デッキを現代向けにアレンジした「アーティファクトレッド・リヴァイブ」でした。極力当時の動きや原型を残しつつ、アレンジを加えていくのは面白いですね。様々な角度からカードを探していくので、個人的にはカードプールの勉強にもなりました。てっきり《緋色のダイアモンド/Fire Diamond(6ED)》ぐらいは再録 or 同型再販されているものとばかり…!
参考
・MTG wiki:赤茶単
http://mtgwiki.com/wiki/%E8%B5%A4%E8%8C%B6%E5%8D%98
・マジック:ザ・ギャザリング デッキ大全集(書籍)