『統率者2020』は『時を越えた知恵』だけじゃない
毎年リリースされている『統率者』シリーズ。ウィザーズからも今年度は「統率者の年」と明言されており、多くの統率者関連製品リリースが控えています。2020年度版となる『統率者2020』は例年より早いタイミングのリリースで、『イコリア:巨獣の棲処』と同時リリースということもあり大きな盛り上がりを見せました。
しかしながら、『統率者』シリーズはいくつかのデッキを同時リリースするというシステム上、特定のデッキに人気が偏ってしまうという性質があります。例えば『統率者2018』では《虎の影、百合子/Yuriko, the Tiger's Shadow(C18)》が収録された『主観的現実』が、去年の『統率者2019』では《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist(C19)》が収録された『神秘の知力』が瞬く間に在庫が消えました。
《激情の後見/Fierce Guardianship(C20)》
今回の『統率者2020』でいえば、非常に高い人気を誇る《激情の後見/Fierce Guardianship(C20)》が収録されている『時を越えた知恵』が圧倒的な人気です。青絡みのデッキであれば必須レベルになるポテンシャルを秘めているカードなので、人気が集中してしまうのも頷けます。
あまりにもこの『時を越えた知恵』が人気過ぎて、通販サイトをざっと見る限りその他の4つのデッキ:『無慈悲な連隊』『秘儀の大渦』『共生体の群れ』『強化された進化』が売れ残ってしまっています。この記事を書いている5/7現在の情報になりますが、中でも駿河屋さんではこれらのデッキが驚きの特価で投げ売りされています。ここまで安いと逆にお得なのでは?と考え、定価で購入した私は泣きながら筆を取っているわけです。
というわけで、『統率者2020』は『時を越えた知恵』だけではない!ということを今日は声高にアピールしていきたいと思います!
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無慈悲な連隊 (白黒赤)
《完璧な策略/Flawless Maneuver(C20)》
《境界のレインジャー/Verge Rangers(C20)》
《祖先の道/Path of Ancestry(C20)》
《分かち合う憎しみ/Shared Animosity(C20)》
『無慈悲な連隊』の一番の目玉は《完璧な策略/Flawless Maneuver(C20)》。
その他にも汎用性の高い《祖先の道/Path of Ancestry(C20)》、部族デッキを大幅に強化する《分かち合う憎しみ/Shared Animosity(C20)》などが収録されており当たりの多いデッキです。あまり目立ちませんが、その他にも《サリアの副官/Thalia's Lieutenant(C20)》や《予期せぬ不在/Unexpectedly Absent(C20)》などの白の優秀な再録カードにも恵まれています。
MTG イコリア:巨獣の棲処 統率者デッキ 無慈悲な連隊 日本語版
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秘儀の大渦 (青赤緑)
《偏向はたき/Deflecting Swat(C20)》
《嵐呼びのカラマックス/Kalamax, the Stormsire(C20)》
《永劫にはしゃぐもの/Eon Frolicker(C20)》
一番の目玉は呪文や能力の対象を変えられる《偏向はたき/Deflecting Swat(C20)》。相手のフィニッシュブローをかわすなど、切り札として使える便利なカードです。今後赤いデッキでは頻繁に見かけることになりそう。
スペルデッキと非常に相性がよい《嵐呼びのカラマックス/Kalamax, the Stormsire(C20)》はデッキの主軸となる優秀なジェネラル。《永劫にはしゃぐもの/Eon Frolicker(C20)》は…、誰かにターンを渡すという強力プレイ的な能力を持ったユニークなクリーチャー。地味に値段がするのはイラストのキュートさからでしょうか。
MTG イコリア:巨獣の棲処 統率者デッキ 秘儀の大渦 日本語版
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共生体の群れ (白黒緑)
《ぬめる化け眷者/Slippery Bogbonder(C20)》
《ぼやかす薄霧/Obscuring Haze(C20)》
《光明の不可思議、タヤム/Tayam, Luminous Enigma(C20)》
残念ながら他のデッキと比較してピッチスペルのカードパワーが2段階ほど低く、目玉はあまり無いデッキとなってしまいました。
悲しいですが強いてあげるなら上記の3枚かな、という程度です。他のデッキと比べて評価は厳しめ。
MTG イコリア:巨獣の棲処 統率者デッキ 共生体の群れ 日本語版
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強化された進化 (青黒緑)
《致命的なはしゃぎ回り/Deadly Rollick(C20)》
《魔力景の屈折体/Manascape Refractor(C20)》
《高潮のバラクーダ/Tidal Barracuda(C20)》
《警告となるもの、ザクサラ/Zaxara, the Exemplary(C20)》
《永遠の陽気もの、オツリーミ/Otrimi, the Ever-Playful(C20)》
目玉は2つ。ピッチスペルのクリーチャー破壊:《致命的なはしゃぎ回り/Deadly Rollick(C20)》と、全ての土地の起動型能力を使えるようになる驚異のアーティファクト:《魔力景の屈折体/Manascape Refractor(C20)》です。いずれも非常に強力で、今後多くのデッキへの投入が予想される便利なカード。
他にも《高潮のバラクーダ/Tidal Barracuda(C20)》《警告となるもの、ザクサラ/Zaxara, the Exemplary(C20)》《永遠の陽気もの、オツリーミ/Otrimi, the Ever-Playful(C20)》など、地味ながら価格がじわ上がりしたカードが多く含まれており、満足感の高いセットです。個人的には安くなっているのを見かけたら最も「買い」なデッキだと考えています。