『ドミナリア』のフルスポイラーが公開:除去カードまとめ
プレリリースを週末に控え、4月27日発売の『ドミナリア』:フルスポイラーが公開された。
「ドミナリア:カードイメージ・ギャラリー」
すっかり紙束MTGの定番記事となったが、今回もプレリリースを含むリミテッドの予習を兼ね、コモン・アンコモンの「除去(またはそれに近い代用)」カードに着目し、各色ごとに特徴をまとめる。除去はリミテッドにおける重要な要素のひとつ。各種イベントで勝利を収めるために、各自の環境把握・予習に少しでも役立てて貰えれば光栄だ。
今回はプレリリース・キットの中身に変更が加えられていたり、プレリリース時に予約していたBOXが受け取れるなど、これまでにない試みが。この機会に、『伝説の結集』を体験しよう。
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『ドミナリア』:「白」の除去
白の除去カードはやや少なく、3種類。
《ギデオンの叱責/Gideon's Reproach(DOM)》は2マナ4点で使いやすい除去。レアリティもコモンで、見かけるシーンは多いはず。《封じ込め/Seal Away(DOM)》はタップ状態のクリーチャーしか対象に取れないものの、シングルシンボル、2マナ、インスタントタイミングと至れり尽くせり。の追放除去。《祝福の光/Blessed Light(DOM)》は5マナと重いが、確定で追放できるのは心強い。ドミナリアの強力なエンチャントも対象に取ることができるため、対象には困らない。
『ドミナリア』:「青」の除去
青の除去は6種類と珍しく多め。
《一瞬/Blink of an Eye(DOM)》は《分散/Disperse(M14)》の上位互換。通常通り撃てば2マナのバウンスに過ぎないが、終盤はキッカーにより4マナのバウンス+1ドローにも。《氷結/Deep Freeze(DOM)》は対象を0/4の壁に変えてしまう疑似除去。壁故にタフネスがやや高めになってしまうが、すべての能力を失わせるのは大きなメリット。
《氷河期/Time of Ice(DOM)》は2ターン目まではタッパー+アンタップ抑制能力を誘発させ、3ターン目にタップ状態のクリーチャーの全てバウンスする。自身の能力の噛み合わせで、能動的に相手のクリーチャー1体を確定でバウンス可能。《アカデミーの修士魔道士/Academy Journeymage(DOM)》は自身のコスト軽減能力とCIPで相手のクリーチャー1体をバウンスできる能力を持つ。ウィザードをコントロールしていれば、1マナ重くなった代わりにパワーが1上がった《大クラゲ/Man-o'-War(EMA)》と化すのだが、やはり重いか。相手のデッキにオーラが多ければお呼びが掛かるかもしれない。
《ボーラスの手中/In Bolas's Clutches(DOM)》は対象がパーマネントに広がった分、《支配魔法/Control Magic(EMA)》と比較すると随分と重い。…とはいえリミテッドでは切り札級。相手のボムを華麗に奪い取ろう。《上昇底流、スリン・ヴォーダ/Slinn Voda, the Rising Deep(DOM)》はただでさえ重いが、キッカーで(ほぼ)オールバウンスのおまけが付く。キッカー込みで10マナ、これ自身には何の回避能力も無いのがツラいところ。
※《アカデミーの修士魔道士/Academy Journeymage(DOM)》のコスト軽減能力について間違いがあったため修正(4/18)
『ドミナリア』:「黒」の除去
黒の除去は7種類。
《菌類感染/Fungal Infection(DOM)》は修正値こそ小さいが、1/1トークンを生み出せるのが強み。《不純な捧げ物/Vicious Offering(DOM)》は2マナで-2/-2と修正値としてはまずまず。コモンでありインスタントタイミングで撃てるため、よく見かけるはず。いざとなればアドバンテージを失うのを覚悟で、-5/-5修正まで範囲を広げられるのも嬉しい。
《喪心/Cast Down(DOM)》はさすがアンコモンというべきか、僅か2マナで伝説以外のクリーチャーを確定で葬り去る。伝説・クリーチャーが多い環境のため、過信は禁物。《臓腑抜き/Eviscerate(DOM)》は入手しやすい確定除去。シングルシンボルということもあり、黒のメイン除去となりそうだ。
《意趣返し/Settle the Score(DOM)》は《臓腑抜き/Eviscerate(DOM)》がダブルシンボルになった代わりに、プレインズウォーカーの忠誠カウンターを2個増やせるようになった。リミテッドにおいてプレインズウォーカーを使用できる確率はそう高くないのだが、単純な追放除去として十分採用できる。
《最古再誕/The Eldest Reborn(DOM)》は布告除去、ハンデス、リアニメイトを順に誘発する英雄譚。性質上狙ったクリーチャーを除去するのは難しいが、5マナというコストを考えるとそこそこ元は取れそう。もちろん、お互い消耗戦となった時に引くと相当強い1枚。《残忍な異形/Feral Abomination(DOM)》は6マナ5/5接死持ち。大きめのサイズと接死が噛み合っていないのが残念。
『ドミナリア』:「赤」の除去
赤の除去は最多の9種類。
《シヴの火/Shivan Fire(DOM)》は1マナ2点火力としての運用はもちろん、キッカーにより5マナ4点火力としても使用できる。火力の調整が可能な、非常に使いやすい1枚。《蛮行オーク/Orcish Vandal(DOM)》は自身のタップとアーティファクトを生け贄に2点のダメージを飛ばすことができる。コストが重く、積極的に採用したいカードではない。
《ケルドの軍監/Keldon Overseer(DOM)》は基本的には3マナ3/1速攻持ちのクリーチャーとして運用。タフネスが非常に低いため、序盤で生かすにはタイミングを見てのキャストが必要。真価を発揮するのはゲーム終盤で、キッカー込みなら《反逆の行動/Act of Treason(KTK)》が付く。7マナと重いが、一発逆転を狙えることも。《魔術師の稲妻/Wizard's Lightning(DOM)》は、ウィザードをコントロールしていればあの《稲妻/Lightning Bolt(M11)》と同じコスト・パフォーマンスに。ちなみに、『ドミナリア』における赤のウィザード・クリーチャーは4種類。
《火による戦い/Fight with Fire(DOM)》はクリーチャー限定ではあるが3マナ5点火力と悪くないダメージ。キッカー込みならプレイヤーに10点叩きこむことが可能になり、速やかにゲームを終わらせることが可能だ。《放射稲妻/Radiating Lightning(DOM)》は4マナでプレイヤーに3点+相手クリーチャー全体に1点。全体に与えられるのがポイントで、相手のデッキに含まれるタフネス1のカードがどれだけ多いかで評価が変わる。
《ゴブリンの連射/Goblin Barrage(DOM)》はキッカーによりプレイヤーにもダメージを与えられるようになる火力。キッカーコストが重いのと、ソーサリーであるため使いづらい。盤面で腐っているゴブリンやアーティファクトをダメージに変えることもできるが、デッキの枚数と相談か。《焦熱の介入/Fiery Intervention(DOM)》はクリーチャー限定の5マナ5点火力として使え、アーティファクト破壊のモードも合わせ持つ。同じくクリーチャー限定の5点火力である《火による戦い/Fight with Fire(DOM)》と比較してしまうと割高感は否めないが、こちらはコモンであることと、メインに入れられるカードでありながら、同時にアーティファクト対策も実施できる点はメリット。
《火拳の達人/Firefist Adept(DOM)》は5マナ3/3、CIP能力によりクリーチャーに1点飛ばせることは確定。「1点」はやはり心もとないので他のウィザードの助けを借りたいところ。ただ、赤のウィザード陣は多く並べてもあまり大きなシナジー効果を望めないのが残念。
『ドミナリア』:「緑」の除去
緑の除去カードは非常に少なく、わずか2種。
《空を射抜く/Pierce the Sky(DOM)》は対飛行用のサイドカード。飛行持ちクリーチャーに対してはほぼ確定除去と言って差し支えないダメージ量。《古えの憎しみ/Ancient Animus(DOM)》は緑ではお馴染みの格闘系除去の一種。《捕食/Prey Upon(EMN)》に比べると1マナ重くなっているが、インスタント・タイミングで撃てるのは大きな利点。
『ドミナリア』:「多色・無色」の除去
多色と無色の除去はそれぞれ1種ずつ。
《呪われし者、アルヴァード/Arvad the Cursed(DOM)》はリミテッドでは貴重な接死持ち。ロード能力を持つが自身のサイズは控えめなので、サイズを強化して運用したいところ。絆魂も持ち合わせており、接死持ちを悩ませるチャンプブロックを許さないのもポイント。《獣血蝋燭/Bloodtallow Candle(DOM)》は起動コストこそ6マナと重いが、無色がゆえにデッキを選ばない貴重な除去。マナコストが軽いため、気軽に置いておける。相手は常にこのカードを計算に入れてゲームを進めねばならず、見た目以上に嫌らしそうなカードだ。
参考
「ドミナリア:カードイメージ・ギャラリー」
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/dominaria