デッキリスト
エターナル・デボーテ(完全体) by Ito Atsushi
Creatures (15) 4 Devoted Druid 1 Duskwatch Recruiter 4 Street Wraith 4 Vizier of Remedies 1 Walking Ballista 1 Wild Cantor Spells (31) 4 Commune with Nature 4 Traverse the Ulvenwald 3 Manamorphose 4 Pact of Negation 4 Summoner's Pact 1 Conjurer's Bauble 4 Mishra's Bauble 4 Oath of Nissa 3 Unbridled Growth | Lands (14) 1 Forest 4 Hall of the Bandit Lord 2 Horizon Canopy 2 Misty Rainforest 2 Temple Garden 3 Verdant Catacombs Sideboard (15) 4 Mirran Crusader 1 Mystic Enforcer 4 Path to Exile 4 Qasali Ambusher 2 Reclamation Sage |
解説
ついにこの日がやってきた。
日本が誇る狂気のデッキビルダー:「まつがん」こと伊藤敦氏のデッキを紹介できる日が!本人の解説記事にもあるように、「Super Crazy Zoo」を超えるモダン環境のソリューションを探し求めたまつがん氏は「ネクストレベルめんこ」を経て、「エターナル・デボーテ」にたどり着いた。氏はこのデッキをGP神戸2017に持ち込み、華麗なる成績を残す…はずだったのだが、MOによる実践不足(膨大な必要クリック数による腱鞘炎を危惧)とサイドブランが未完成だったため、期待通りの結果とはならなかった。
しかし、氏はGP神戸2017終了後も研究を重ね、このデッキを完成。そしてついに、MOのリーグで5-0という偉業を成し遂げた。これが解き放たれた環境への回答、「エターナル・デボーテ(完全体)」だ!
この「エターナル・デボーテ」は、アモンケット参入後に頭角を現した《献身のドルイド/Devoted Druid(SHM)》と《療治の侍臣/Vizier of Remedies(AKH)》のコンボを主軸としたオールイン・コンボデッキだ。この2枚が戦場に揃うと、タップ/アンタップを延々と繰り返し、無限マナを得ることができる。
Devoted Druid / 献身のドルイド (1)(緑)
クリーチャー — エルフ(Elf) ドルイド(Druid)
(T):あなたのマナ・プールに(緑)を加える。
献身のドルイドの上に-1/-1カウンターを1個置く:献身のドルイドをアンタップする。
0/2
Vizier of Remedies / 療治の侍臣 (1)(白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
あなたがコントロールするクリーチャーの上に-1/-1カウンターが1個以上置かれるなら、代わりに、その数から1を引いた個数の-1/-1カウンターをそれの上に置く。
2/1
しかし、このコンボには重大な問題がある。
それは、無限マナコンボの起点となる《献身のドルイド/Devoted Druid(SHM)》の能力を起動するにあたり、召喚酔いの影響を受けてしまうがゆえにタイムラグが発生してしまう点だ。せっかく戦場にコンボパーツを揃えたとしても、無防備な状態でターンを返す…というのは危険極まりない。このドルイドコンボが抱える重大な問題を、この「エターナル・デボーテ」は《献身のドルイド/Devoted Druid(SHM)》に「速攻」を付与することで解消している。
Hall of the Bandit Lord / 山賊の頭の間
伝説の土地
山賊の頭の間はタップ状態で戦場に出る。
(T),3点のライフを支払う:あなたのマナ・プールに(◇)を加える。このマナがクリーチャー呪文のために使われたなら、そのクリーチャーは速攻を得る。
その相方は、《山賊の頭の間/Hall of the Bandit Lord(CHK)》。ライフ3点は決して軽いコストではないものの、マナを出しつつ速攻を持たせられる点は他のカードにはない利点だ。このカードとの組み合わせにより、ドルイドコンボは更なる速さを得た。しかも、この《山賊の頭の間/Hall of the Bandit Lord(CHK)》を設置させしておけばコンボパーツを先置きする必要がないため、時が来るまでパーツを手札に隠し持つことができる。クリーチャーコンボでありながら、「相手にコンボの進捗度合を読まれにくい」というのは副次的ではありながらも大きな強みだ。
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上記のコンボで無限マナを得たとしても、膨大なマナだけではゲームには勝てない。最終的には溢れんばかりのマナを使って《薄暮見の徴募兵/Duskwatch Recruiter(SOI)》から《歩行バリスタ/Walking Ballista(AER)》をサーチ、《歩行バリスタ/Walking Ballista(AER)》にありったけのマナをつぎ込んで勝利する。それぞれ1枚しか採用されていないが、《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble(CSP)》や《通りの悪霊/Street Wraith(FUT)》などのドロー手段、《自然との融和/Commune with Nature(MM2)》《ウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwald(SOI)》《召喚士の契約/Summoner's Pact(FUT)》などの豊富なサーチ手段で引っ張ってくる。
《魔力変/Manamorphose(SHM)》と《野生の朗詠者/Wild Cantor(GPT)》は地味ながらもコンボの安定度を高める重要なカード。《献身のドルイド/Devoted Druid(SHM)》で生み出した緑マナを白マナに変換し、早いターンで《療治の侍臣/Vizier of Remedies(AKH)》を戦場に出すために採用されている。運が必要にはなるものの、理論上は2ターンキルも可能だ。手順は以下の通り。
【2ターンキル例】
1T:《山賊の頭の間/Hall of the Bandit Lord(CHK)》セット。
2T:《寺院の庭/Temple Garden(RTR)》セット、2マナから《献身のドルイド/Devoted Druid(SHM)》キャスト。速攻を得た《献身のドルイド/Devoted Druid(SHM)》より緑2マナを生み出す。この2マナを《魔力変/Manamorphose(SHM)》または《野生の朗詠者/Wild Cantor(GPT)》で白マナに変換、《療治の侍臣/Vizier of Remedies(AKH)》キャスト。無限マナを生み出し、《歩行バリスタ/Walking Ballista(AER)》をX=1億でキャストしてゲームエンド。(先手の場合、1枚だけなら《召喚士の契約/Summoner's Pact(FUT)》でサーチ経由でもOK)
続いて、サイドボードを見てみよう。
このデッキは、《通りの悪霊/Street Wraith(FUT)》《山賊の頭の間/Hall of the Bandit Lord(CHK)》など、自らライフを支払うカードが多く採用されている。そのため、早めのアグロデッキが天敵といえる。アグロ対策に《クァーサルの伏兵/Qasali Ambusher(ALA)》、そして流行の「死の影」デッキへの対策としてプロテクション(黒)を持つ《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader(MM2)》《秘教の処罰者/Mystic Enforcer(TSB)》が採用されている点に注目だ。
Qasali Ambusher / クァーサルの伏兵 (1)(緑)(白)
クリーチャー — 猫(Cat) 戦士(Warrior)
到達
クリーチャー1体があなたを攻撃しており、かつあなたが森(Forest)と平地(Plains)をコントロールしている場合、あなたは、クァーサルの伏兵をそのマナ・コストを支払うことなく、瞬速を持っているかのように唱えてもよい。
2/3
Mystic Enforcer / 秘教の処罰者 (2)(緑)(白)
クリーチャー — 人間(Human) ノーマッド(Nomad) 神秘家(Mystic)
プロテクション(黒)
スレッショルド ― あなたの墓地にカードが7枚以上あるかぎり、秘教の処罰者は+3/+3の修整を受けるとともに飛行を持つ。
3/3
参考
Competitive Modern Constructed League:5-0
エターナル・デボーテ by Ito Atsushi
http://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/competitive-modern-constructed-league-2017-06-05
だらだらクソデッキ vol.16 -エターナル・デボーテ-
http://www.hareruyamtg.com/article/category/detail/4250