『Unstable』解説付き日本語訳カードリスト:赤/レア・神話レア編
マジック史上3番目となる銀枠(ジョーク)エキスパンションである「Unstable」。このセットに収録されているカードを色別・レアリティ別に分け、管理人:Landaの独断と偏見によって解説(と言えるほど高尚なものではないのだが!)していく。
今回は「赤・レア/神話レア編」だ。
肩の力を抜いて、このユーモアに満ちたセットを楽しもう!
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カードリスト
カウントダウン残り1/The Countdown Is at One
ソーサリー
プレイヤーは、初期ライフ総量1点でそれぞれのライブラリーをそれぞれのデッキとしたマジックのサブゲームをプレイする。メインゲームの残りの期間、発生源がこのサブゲームで勝利しなかったプレイヤーにダメージを与えるなら、代わりにそれはそのダメージの2倍をそのプレイヤーに与える。
さて、サブゲームとはどういう処理を行うかというと…。
《<カウントダウン残り1>/The Countdown Is at One(UST)》が解決されると、現在のゲーム(メインゲーム)に参加している全てのプレイヤーは、現時点で残っている自分のライブラリーを持って新しいマジックのゲームを開始する。通常通りシャッフルして、カードを7枚引いて、新たなゲームをはじめるということだ。もう1卓分のスペースを必要とするため、狭いスペースでプレイしている場合は場所の確保が難しいかもしれないが…。
このサブゲームはライフ総量は1点、高い確率で速やかに勝敗が決まるはずだ。勝敗が決まった段階で、サブゲームに参加している各プレイヤーはサブゲームの自分のカードをシャッフルし、メイン・ゲームのライブラリーにする。そして、メインゲームの《<カウントダウン残り1>/The Countdown Is at One(UST)》の解決が終わったところからメインゲームを再開する。
サブゲームの敗者には恐ろしい罰ゲームが待っており、メインゲームの残りの期間、バーンのダメージ、クリーチャーによる戦闘ダメージ…様々な発生源から受けるダメージが2倍になってしまう。このハンデは非常に大きいので、サブゲームは負けられない戦いとなるはずだ。幸い、赤は軽量の火力も多いので、構築段階で意識して組めば、サブゲームで後れを取ることは少ないか…?
今月の蒸気打ち/Steamflogger of the Month
クリーチャー ― ゴブリン・装具工
今月の蒸気打ちが戦場に出たとき、これはからくりを、あなたがコントロールしているからくり1個につき1個組み立てる。(からくりを組み立てるとは、あなたのからくりデッキの一番上のカードを表向きで、あなたの起動輪いずれかに置くことである。)
3/3
からくりの数を一気に2倍に増やしてくれるゴブリン。
からくりをコントロールしていない限りメリットはなく、5マナ3/3のバニラと化してしまうため、構築段階から意識してデッキを組む必要がある。赤のカードで考えると、《<レンチの装具工>/Wrench-Rigger(UST)》と《<労働量二倍>/Work a Double(UST)》であれば4ターン目までにからくりを組み立てられるので覚えておこう。多少重くてもよいのであれば、《<蒸気打ち的>/Steamfloggery(UST)》や《<蒸気打ちの臨時雇い>/Steamflogger Temp(UST)》なども候補に。
三頭ゴブリン/Three-Headed Goblin
クリーチャー ― ゴブリン・ミュータント
三段攻撃(このクリーチャーは先制攻撃と通常と後制攻撃の戦闘ダメージを与える。)
3/3
いつか出るとは思っていた、「三段攻撃」持ちのクリーチャー。
5マナ9点と二段攻撃をはるかに超える打点の高さを持り、パワーを4点分上げれば7+7+7=21点の即死ダメージを叩き込める。アタッカーとして優秀なゴブリンだが、タフネスが低く意外と脆い点には要注意。
蒸気打ちの親分/Steamflogger Boss
クリーチャー ― ゴブリン・装具工
あなたがコントロールしている他の装具工・クリーチャーは、+1/+0の修整を受けるとともに速攻を持つ。
あなたがコントロールしている装具工がからくりを組み立てる場合、代わりにそれは2つのからくりを組み立てる。
3/3
「未来予知」からの再録のため、黒枠で収録。「からくり」はここから始まったといっても過言ではない。
「Unstable」における《蒸気打ちの親分/Steamflogger Boss(UST)》のレアリティは「レア」だが、通常のレア枠からではなく基本土地の枠から登場する。装具工・クリーチャーのロードとしての役割と、組み立てるからくりの数を増やす能力を持つ。
余談であるが、「Unstable」に収録されているカード以外にも装具工(Rigger)・クリーチャーは存在する。2007年9月のサブタイプ変更で、「フィフス・ドーン」のレア:《モリオックの装具工/Moriok Rigger(5DN)》が装具工のサブタイプを獲得している(もちろん多相・クリーチャーも装具工としてカウントできる)。
すごいアイデア/The Big Idea
伝説のクリーチャー ― 鬼才・悪人
(2)(黒/赤)(黒/赤),(T):6面体サイコロを1個振る。赤の1/1の鬼才・クリーチャー・トークンをその出目に等しい数生成する。
あなたがコントロールしていてアンタップ状態の鬼才を3体タップする:あなたが次に6面体サイコロを振るなら、代わりに6面体サイコロを2個振り、その出目の合計を使う。
4/4
6面ダイスを振って出た目のぶんだけ鬼才・クリーチャー・トークンを生成し、それらのトークンをタップすればダイスの結果を増やす能力を持つ。これ自身が6マナと重く、トークン生成にも4マナかかるため、動きとしてはやや遅め。しかし、ひとたび起動すれば爆発的にトークンの数が増えていくため、維持さえできれば勝利につながるカード。
6面ダイス1個を振った場合の出目の期待値は3.5。1回能力を起動すれば2個のダイスを振る能力が使用できるようになる計算。6面ダイスを2個振った場合の期待値は(当然だが)7だ。
無限の精霊/Infinity Elemental
クリーチャー ― エレメンタル
(このクリーチャーは無限のパワーを持つ。)
∞/5
ついに登場した親和レアのバニラ・クリーチャー。
パワーは前代未聞の「∞(無限)」であり、マジック史上最大のパワーを持っていた《B.F.M. (Big Furry Monster)(UGL)》の記録を大きく塗り替えることとなった。相手が無限のライフを持っていない限り、ダメージさえ通れば一撃で相手を葬ることが可能だ。補足すると、無限のライフはそのライフ総量が変化することがない無限のライフを持っている場合、いくらライフを支払おうが、失おうが、ダメージを受けようが、ライフは無限のままである。
当然、《伏魔殿/Pandemonium(TSB)》や《投げ飛ばし/Fling(AKH)》と組み合わせれば一撃必殺。