ミスティカルアーカイブのFoilを徹底比較
新セット、『ストリクスヘイヴン:魔法学院』。
発売してから2週間程度経っているため既にご存じの方も多いと思いますが、『ストリクスヘイヴン:魔法学院』の目玉と言えるミスティカルアーカイブのFoilカードは、「通常版」と「コレクター・ブースター」版で仕様が大きく異なっています。ちなみに、ここでの「通常版」とは「ドラフト・ブースター」および「セット・ブースター」版のことを指しています。
思えば、「ドラフト・ブースター」と「コレクター・ブースター」に収録されているFoilカードは、印刷所/製造場所の違いなどから、これまでもいくつかの差異はありました。過去に検証記事を書いたこともありますが、具体的には印刷濃度が大きく異なったり、ブラックライトを当てた際の発光の度合いが大きく異なったり…といったものです。
一度気になってしまうとやはり自分の目で確かめたくなってしまう性分なので、自引きしたカードをかき集めて、今回その違いについてまとめてみることにしました。
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パックによるFoilの差①:光り方
まず、今回用意したのは日本語版限定アートのミスティカルアーカイブ版カード2枚です。「セット・ブースター」版の《否認/Negate》のFoilと、「コレクター・ブースター」版の《否認/Negate》のFoilを用意しました。少々浅い角度から撮影していますが、カメラに対するカードの位置を揃え、光源もほぼ均等に当たるようにセッティングしています。
写真の左側が「セット・ブースター」版で、右側が「コレクター・ブースター」版です。
右側の「コレクター・ブースター」版の方がギラギラと強く光り、左側の「セット・ブースター」版の光り方は控えめであることがわかります。アートにもよりますが、2種類のFoilを並べると「セット・ブースター」版は「ぱっと見Foilとはわかりにくいもの」もありました。
正面方向からの撮影では「セット・ブースター」版Foilの光り方が目立ちにくかったので、撮影の角度を変えてみました。
「セット・ブースター」版のFoilの輝度が最も高くなる角度で撮影した写真がこちらです。「セット・ブースター」版は淡く優しい光り方、「コレクター・ブースター」版はテキスト面までギラギラと強く光っていますね。「光り方の質」が双方で全く異なっていることがわかります。
パックによるFoilの差②:カード表面の加工
他にも、カード表面の加工具合も全く異なっています。
こちらの写真も左が「セット・ブースター」版、右が「コレクター・ブースター」版です。「セット・ブースター」版は綺麗に研磨されたような表面になっているのに対し、「コレクター・ブースター」版はややデコボコというか、まだら模様のような表面処理になっていることがわかります。
また、「コレクター・ブースター」版はテカテカとした光沢があります。
角度を変えてもう2枚。
Foilとしての輝度は右の「コレクター・ブースター」版の方が高いですが、左の「セット・ブースター」版の方が表面処理が美しく綺麗に見えます。
「セット・ブースター」版の方がややマットな質感なので、日本画アートの場合はこちらの方が合っているかも。
パックによるFoilの差③:初期傷
最後に、最も大きな違いがここです。
前々からユーザーの中でも話題になっていましたが、未だに改善されていない「コレクター・ブースター」の初期傷問題。上記の写真では上に重なっている方が「コレクター・ブースター」版なのですが、フレーバー・テキストの文章の「打ち砕ける」の辺りに縦線状の初期傷があるのがわかると思います。
Foilカードが入手しやすい「コレクター・ブースター」ですが、当たったFoilの品質がこれでは…。仮に《時間のねじれ/Time Warp》の日本画Foilが当たったとしても、初期傷の程度によってはガッカリしてしまいそうです。
上記の仕様の違いと品質問題。
これらの違いから、「コレクター・ブースター」版よりも「ドラフト・ブースター」or 「セット・ブースター」版のFoilの方が高値で取引されている理由にも納得です。この記事を書いている現在、トップレアの《時間のねじれ/Time Warp》日本画アートFoilの価格は前者が10万円、後者が30万円(晴れる屋さん販売価格)。今後の価格動向にも注目です。