今週の海外相場:2020/5/31
今週も『MTG 今週の海外相場」として海外市場で急な高騰/暴落したカードをピックアップしていきます!
日本と海外ではそもそも各フォーマットの分布が大きく異なっており、海外(特にアメリカ)ではカジュアル戦や統率者戦(EDH)に関するカードの販売は一大マーケットとなっています。そのため、トーナメントシーンではまず見かけることがないような意外なカードが高くなることも。日本とは異なる値動きがあるので、ウォッチしていて非常に面白いです。ざっと眺めて、需要の違いを感じて頂けたら幸いです。
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それでは行ってみましょう!今週のピックアップは5枚!
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今週の注目カード
《刻印/Brand(USG)》
『ウルザズ・サーガ』で登場した、相手にコントロールを奪われた自分のパーマネントを取り返すスペル。かなり使用範囲が限定的なカードのため、サイクリングのおまけ付きです。
特定のデッキで活躍したわけではないのですが、『イコリア:巨獣の棲処』のリリース直後から「サイクリング」持ちのカードが一斉に着目され、その中でも異彩を放つユニークさを持っています。投機的な目的で買われて高騰しているようですが、特に相性の良いカードやコンボが生まれているわけではないため、価格は落ち着くと見ています。ただし、高騰前よりは高い水準で落ち着きそうな見込みです。後世で相性が良いカードが刷られると途端に飛ぶカードなので、「可能性」はありそうです。
《摘出/Extract(ODY)》
『オデッセイ』で登場したレアで、相手のデッキを全て見た上で、好きなカード1枚を追放できるカード。『オデッセイ』がリリースされた当初はこのカードがトップレアとして君臨していましたが、シルバーバレット戦術を取るような「このカードが刺さる」デッキが環境に少なかったのが逆風となりました。リソースを使って、盤面に影響を及ぼさずにデッキのカードを1枚を抜いたところで何の意味もなかったため、すぐに値下がりしたのを覚えています。こうした役割のカードは最近は黒が担っていますね。
とはいえ制限カードが多い環境:ヴィンテージや、全てのカードがハイランダー形式のEDHではなかなかに有用なカードです。EDHではある程度コンボのパターンを覚えておく必要はありますが、コンボルートを事前に絶つことができるので妨害手段としての活躍が期待できます。
《暗黒への突入/Plunge into Darkness(5DN)》
『フィフス・ドーン』で登場した、「自分のクリーチャーをライフに変換するモード」と、「ライフを糧にライブラリーを掘り進めるサーチモード」を持つ双呪呪文。
《創造の標/Beacon of Creation(5DN)》との相性がよく、コンボデッキも過去に生まれていました。インスタントかつ任意のライフを支払えるという点を買われて、かの有名な「Super Crazy Zoo」の初期型で採用されていた実績もあります。今後ライフを減らせば減らすほどメリットになるカードが増えていけば、「スーサイド戦術」の起点として使われそうな可能性も。
《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra(C16)》
『マジック・オリジン』で登場した3マナのハイドラ。
デフォルトのスペックは3マナ1/1と非常に貧弱なサイズですが、自他問わずプレイヤーが呪文を唱える度に+1/+1カウンターが乗りサイズアップしていきます。ハイドラ系はサイズは大きくなれるものの回避能力に泣くクリーチャーが多いのですが、このカードは自前でトランプルを持っているのでその問題を解決。
最近では《ハイドラの成長/Hydra's Growth(THB)》や《オゾリス/The Ozolith(IKO)》など、相性の良いカードが多く登場しています。さぁデッキを組んでみましょう!
マジックザギャザリング/日本語版/R/統率者2016/緑[R] : マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra
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《変幻のハイドラ/Protean Hydra(M10)》
初出は『基本セット2010』で、神話レアとして収録されたハイドラ。翌年『基本セット2011』に再録されるものの、速攻でレア落ちした悲しい過去を背負ったクリーチャーです。
能力は与えられたダメージを軽減し蓄え、終了ステップ開始時にサイズが倍になるというユニークなもの。与えられたダメージを軽減し、サイズが縮む能力は『ジャッジメント』で登場した「幻影」メカニズムに近いものがあります。サイズは可変ですが、ある程度のダメージに耐えられるよう、序盤には少々出しにくいです。癖があるのでそれなりにデッキを選ぶカードですが、実は+1/+1カウンターを2個乗せる能力はこのカード以外の別の手段で取り除いたとしても誘発します。これを利用してなにか怪しい動きができそうな…。