ウィザーズから独立した組織:「ジャッジアカデミー」が発足
我々が参加するイベントを円滑に運営し、全ての参加者に公平なゲームを楽しんでもらえるように日々尽力してくれている「ジャッジ(Judge)」。イベント運営には欠かせない存在ですが、この「ジャッジ」を管理する組織がウィザーズ社から独立、新たな組織として「ジャッジアカデミー」が発足されるとの発表がありました。
これに伴い、現在のジャッジプログラムは2019年10月1日をもって終了し、現在の機能のほとんどは新設する「ジャッジアカデミー」に移管されることとなります。多くの情報が出ているので、なるべく簡潔にまとめました。
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「ジャッジアカデミー」の目的と役割
「ジャッジアカデミー」発足の主な目的ははっきりと述べられてはいませんが、ジャッジ機構をウィザーズ社から切り離し、独立して運営させようとしたことが発端のようです。
関係があるかは不明ですが、2015年に起きた『ゲートウォッチの誓い』収録カード情報の大量リーク事件に、一部のジャッジが(間接的に)関わっていたり、同2015年には20年もの間マジックのジャッジを務めていたPaul Yale氏が「ジャッジはウィザーズ社の従業員である」と主張する訴訟も起きていました(氏の訴えは、ジャッジ契約はあくまでも自主的なものとして2017年に棄却)。あくまでも私の考えではありますが、こういったトラブルと切り離していくためなのかもしれません。
この「ジャッジアカデミー」は、今後ジャッジ認定制度や教育プログラム、宣伝などを担っていくことになります。
「JudgeApps」「Judge Blogs」および関連サイトは引き続き利用可能ですが、「JudgeApps」はコミュニティに特化したものになる模様。ジャッジプログラムの機能の大半は「ジャッジアカデミー」に移管されます。
「ジャッジアカデミー」のスタッフ
「ジャッジアカデミー」は、中心スタッフ6名、委員会メンバー6名、エリアごとに担当分けされたコミュニティマネージャー10人で構成されます。
【スタッフ】
・Tim Shields…設立者(トップ)
・Nicolette Apraez…Magicのプログラムマネージャー
・Megan Holden…経理マネージャー
・Kyle Knudson…シニアプロジェクトマネージャー
・Chris Pompeo…技術プロジェクトマネージャー
・Eric Reasoner…事業開発責任者
【委員会メンバー】
・Alfonso Bueno(レベル3、スペイン)
・Jon Goud(レベル3、カナダ)
・Damián Hiller(レベル3、アルゼンチン)
・Bryan Prillaman(レベル3、アメリカ)
・Rob McKenzie(レベル3、アメリカ)
・Johanna Virtanen(レベル3、フィンランド)
【コミュニティマネージャー】
・カナダ:Kaitlin McLachlan(レベル2)
・日本:Ron Foster
・西アメリカ:Chris Higashi(レベル2)
・南アメリカ:Nicholas Zitomer(レベル3)
・東アメリカ :Eric Dustin Brown(レベル3)
・中西部アメリカ:Eric Levine(レベル3)
・南ヨーロッパ:Cristiana Dionisio(レベル3)
・北ヨーロッパ:Jack Doyle(レベル3)
・中央ヨーロッパ:Stefan Ladstätter(レベル3)
・西ヨーロッパ:Sophie Pagès(レベル3)
なお、上記以外のその他の地域については順次拡大していくとのこと。その地域でマジックが人気であることはもちろん、法的な制限をクリアしつつ、確実に郵便で対応できる地域からスタートさせているようです。
「現在のジャッジレベルの移行」と「年会費」
「ジャッジアカデミー」におけるジャッジレベルは、低い順にルールアドバイザー(RA)、レベル1、レベル2、レベル3の4段階です。
現時点でレベル1のジャッジはいくつかの追加教育プログラムを受けることでレベルを移行可能。レベル2以上のジャッジは無条件で現行のレベルを移行できます。
また、ジャッジは新たにレベルに応じた「年会費」を支払うことになります(ウィザーズに対してではなく、ジャッジアカデミーに対して)。
【年会費】
RA - 無料または50ドル(※)
レベル1 - $ 100
レベル2 - $ 200
レベル3 - $ 400
※RA(ルールアドバイザー)の年会費は無料ですが、年会費を支払うことでジャッジアカデミーのゲーム用アクセサリー(スリーブ、プレイマット、デッキボックスなど)が贈られます。
ジャッジ褒賞
ジャッジ褒賞のFoilカードは引き続き作られ、レベル1以上のジャッジに配布されます。
ただし現行制度のエグゼンプラーは今のウェーブ(Wave 18)で一旦休止となり、新たな方法で配布が予定されています。
2020年以降、ジャッジ褒賞は1年に10種類制作され、内訳としては2種類は特別なイベントや会議向け、残りの8種類はレベルに応じた枚数分受け取ることができます。
【ジャッジ褒賞の枚数】
レベル1 - 8種類を各種1枚ずつ
レベル2 - 8種類を各種2枚ずつ
レベル3 - 8種類を各種4枚ずつ
なお、直近で予定されているジャッジ褒賞は新イラストの以下4枚。
《虚空の杯/Chalice of the Void》
《僧院の導師/Monastery Mentor》
《反射池/Reflecting Pool》
《虎の影、百合子/Yuriko, the Tiger's Shadow》
参考
Judge Academy - Frequently Asked Questions