《波止場の恐喝者》が強すぎ問題
唐突ですが、みなさん『統率者2019』のことは覚えているでしょうか??
「匿名の威圧」「神秘の知力」「原初の起源」「残酷な憤怒」…全部で4種類の構築済みデッキが発売されていましたが、発売から半年が過ぎ、あらためてシングル動向を見てみると、日本語版シングルの在庫が非常に少なくなっています。英語版の方が安めで在庫は豊富なのですが、人気カードはとにかく日本語版の弾数が無いなという印象です。
もちろん全てのカードではないのですが、人気のカードはその傾向が顕著です。
シングル価格が高い順に、《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist(C19)》がダントツのトップで、次いで《セヴィンの再利用/Sevinne's Reclamation(C19)》。1ランク下がって《ヨーグモスの息子、ケリク/K'rrik, Son of Yawgmoth(C19)》や《エインジーの荒廃者/Anje's Ravager(C19)》が後に続くような形です。今のところ人気カードは「発売当初のラインナップ」から変わり映えしませんが、注目したいのは《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist(C19)》の品薄&高騰っぷりです。
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『統率者2019』の1000枚買え枠でもお伝えしていたように、このカード、べらぼうに強いです。個人的にはここ数年の『統率者』シリーズの新規カードの中でナンバーワンの強さだと思っているほど。
普段EDHをプレイしない方はあまりピンと来ないかもしれませんが、「デザインバグっとるやろ」と突っ込まざるを得ないほど強いです。『統率者2019』発売から半年ほど経過し、実際に使ってみて、あるいは使われてみて、その強さをひしひしと実感された方も多いはず。当初から「書いてあることが強すぎる」と話題でしたが、日本語版価格で3,000~4,000という高価格帯を維持していることからもその人気がうかがえます。
まず、第一に「マナコストが2マナと非常に軽い」です。更にシングルシンボルなのでタッチカラーであっても採用しやすいのがポイント。次に、ゴブリンというメジャーな部族な上、パワーが2以下のため《ゴブリンの女看守/Goblin Matron(USG)》や《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter(PTK)》などで容易にサーチできる点が非常に優秀です。
そして、肝心のETB能力の「宝物・トークン」をばら撒く能力。対戦相手全員のエンチャントとアーティファクトの数だけ《水蓮の花びら/Lotus Petal(TMP)》を引き連れてくる、と書けばその強さがイメージしやすいと思います。条件が非常に緩いので、素出しはもちろんのこと、墓地から釣り上げたりブリンクしたりしてもしっかり誘発してくれます。着地した相手の置物が多いほどリターンが大きいので、例え4番手であっても序盤のマナブースト合戦に押し負けません。盤面を「捲る」起点にもしやすいため、赤が絡むデッキであれば必須パーツと言って過言ではないはず。
※余談ですが、『イクサラン』収録の《ずる賢いゴブリン/Wily Goblin(XLN)》はダブルシンボルの2マナで宝物・トークン1個です。いかに《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist(C19)》がバグっているかがわかると思います。いったいどうなってるんですかね。
また、対戦相手の場に大量の置物がある状態であれば、バウンスなどの手段を絡めることで無限マナの起点にもなりやすいです。《ティムールの剣歯虎/Temur Sabertooth(FRF)》との2枚コンボは枚数も少なくお手軽。緑はクリーチャーのサーチが得意な色ですし、狙えるシーンは多いはず。隣に《フェイに呪われた王、コルヴォルド/Korvold, Fae-Cursed King(ELD)》なんかがいようものなら無限強化+無限ドローです。
トレカ(マジックザギャザリング)MTG 統率者2019 [日本語版] 4種アソート
おわりに
ここまでつらつらと《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist(C19)》のバケモノっぷりを書き連ねてきましたが、要は今からでも遅くないので買っておきましょう!というお話でした。
というのも、2020年は統率者(EDH)の年だということがウィザーズから名言されており、今年は「イコリア統率者デッキ」「ゼンディカーの夜明け統率者デッキ」「統率者コレクション:緑」「統率者レジェンド」「統率者レジェンド統率者デッキ」などの新商品が発売予定となっています。統率者(EDH)がより盛り上がることは間違いないので、需要がピークに達しないうちに買い揃えておくことをお勧めします。(もちろん再録のリスクはありますが!)