デッキリスト
ゾンバードメント by Nagakita Makoto
解説
Bloodghast / 恐血鬼 (黒)(黒)
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) スピリット(Spirit)
恐血鬼ではブロックできない。
恐血鬼は、対戦相手1人のライフが10点以下であるかぎり速攻を持つ。
上陸 ― 土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはあなたの墓地にある恐血鬼を戦場に戻してもよい。
2/1
エンチャント
クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。ゴブリンの砲撃はそれに1点のダメージを与える。
この「ゾンバードメント」は、トークン生成カードによって小粒のトークンをばらまいたり、墓地から蘇るゾンビ・クリーチャーを使い、《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment(TMP)》の能力を何度も使い回すデッキだ。ちなみに、デッキ名は「Zombie」+「Goblin Bombardment」を組み合わせた造語から成る。この「ゾンバードメント」はアメリカの強豪プレイヤー:Sam Black氏によるデザインで、今回紹介するリストは2017年向けにチューンされた最新バージョンだ。細かいシナジーが満載のこのデッキ、隅々まで見ていこう。
このデッキ、まずはクリーチャーをばらまかなければ始まらない。場持ちの良いゾンビ枠は、速攻を持ちクロックにもなり、上陸によって何度でも蘇る《恐血鬼/Bloodghast(ZEN)》を採用。そして、トークンをばらまくためのカードは《苦花/Bitterblossom(MOR)》《未練ある魂/Lingering Souls(MM3)》、そして霊気紛争のカードである《秘密の備蓄品/Hidden Stockpile(AER)》をセレクトしている。
Hidden Stockpile / 秘密の備蓄品 (白)(黒)
エンチャント
紛争 ― あなたの終了ステップの開始時に、このターンにあなたがコントロールするパーマネントが戦場を離れていた場合、無色の1/1の霊気装置(Servo)アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
(1),クリーチャー1体を生け贄に捧げる:占術1を行う。
この《秘密の備蓄品/Hidden Stockpile(AER)》単体でも能力は完結しているのだが、トークンを《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment(TMP)》などで毎ターン飛ばすことで、《苦花/Bitterblossom(MOR)》のような恒久的なトークン生成エンジンとなる。まさに「ゾンバードメント」にメインギミックに合致したカードだ。
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さて、こうしてばらまいたクリーチャーをどのようにして活用するのか?
単体クロックとして見ると線がやや細いので、メインギミックである《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment(TMP)》や、他にも小粒のクリーチャー達を有効活用できるカードで脇を固めている。
Grafted Wargear / 融合する武具 (3)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+3/+2の修整を受ける。
融合する武具がパーマネントからはずされるたび、そのパーマネントを生け贄に捧げる。
装備(0)
Contamination / 汚染 (2)(黒)
エンチャント
あなたのアップキープの開始時に、あなたがクリーチャーを1体生け贄に捧げないかぎり、汚染を生け贄に捧げる。
土地がマナを引き出す目的でタップされた場合、それは他のいかなるタイプと量のマナの代わりに(黒)を生み出す。
Grave Pact / 墓穴までの契約 (1)(黒)(黒)(黒)
エンチャント
あなたがコントロールするクリーチャーが死亡するたび、他の各プレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げる。
《陰謀団式療法/Cabal Therapy(EMA)》はトークンを大量に用意できるこのデッキにはうってつけで、同時に採用されている《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》と合わせ、コンボデッキに対して耐性をつける。また、クロックを早めるために、《梅澤の十手/Umezawa's Jitte(BOK)》《融合する武具/Grafted Wargear(5DN)》の2種類の装備品も採用。特に後者は修正値が大きく、装備コストが0という破格のコスト。一度出してしまえばテンポを失わずに強化でき、特に速攻を持つ《恐血鬼/Bloodghast(ZEN)》との相性は抜群だ。デメリットも持っているが、最終的には《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment(TMP)》で飛ばしてしまえばよいのでこのデッキにはあまり影響はない。
《汚染/Contamination(USG)》は土地から黒マナ1点しか生み出させなくしてしまう強力なエンチャント。その分維持するためのコストは厳しいが、《苦花/Bitterblossom(MOR)》と《秘密の備蓄品/Hidden Stockpile(AER)》という恒久的なトークン生成エンジンを持つこのデッキであれば、維持するのは容易い。黒の《血染めの月/Blood Moon(MMA)》のような役割を持ち、デッキによっては完全に封殺できるだろう。
更に、相手のクリーチャーデッキ対策として《墓穴までの契約/Grave Pact(8ED)》が採用されている。自分のクリーチャーが死亡すると相手のクリーチャーを巻き添えにするというエンチャントだが、クリーチャーデッキには劇的に刺さる。どんな強力なクリーチャーもこちらの1/1トークンと1:1交換ができ、こちらのトークンは恒久的に永遠と生成されるわけで…。相手からすればたまったものではないだろう。
一見、線の細いデッキに見えるが、回り始めると驚異の制圧力を誇るこのデッキ。デッキ全体がシナジーの塊のような構成をしており、その類のデッキが好きなプレイヤーにはおすすめだ!
参考
Instant Deck Tech: Zombardment (Legacy)
ゾンバードメント by Nagakita Makoto
https://www.mtggoldfish.com/articles/instant-deck-tech-zombardment-legacy