『灯争大戦』収録プレインズウォーカーカード:ファーストインプレッション
《世界を揺るがす者、ニッサ》は常在型能力で《森/Forest》から出るマナを2倍にできます。単純計算ではありますが緑単での運用であれば、5ターン目に着地して6ターン目には12マナ使えることに。土地をクリーチャー化して起こす能力も持っているので、《森/Forest》を起こせば実質3マナのプレインズウォーカーとして考えることもできます。
奥義の方はわかりやすくゲームエンド級の能力で、《煤の儀式/Ritual of Soot(GRN)》などの全体除去にさえ気を付ければ「やっちゃえニッサ○」状態です。昔のカードにはなりますが、《世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwaker(M15)》と同じマナコストなのにこちらの方が固く、あちらのマイナス能力と同じような能力を常在型能力でやってのけてしまうことを考えると、遥かに強くなった印象を受けます。
あとは「唱えられたら勝ち」系のスーパーヘビー級のスペルがあるかどうかですね。緑単での運用なら《終末の祟りの先陣/End-Raze Forerunners(RNA)》《孵卵場の蜘蛛/Hatchery Spider(GRN)》などのファッティとか。色をタッチして《雷電支配/Electrodominance(RNA)》辺りをぶつけた方が早いかもしれません。書いてあることはなかなかに強いカードだと思ってます。
《ボーラスの壊乱者、ドムリ》は赤緑大好きプレイヤーとしてはかなり好きなカード。なんといっても3マナというのが偉く、《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(M19)》経由から2ターン目に着地できるのが偉いです。3ターン目には5マナ級のクリーチャーを打ち消されず、安全に着地できると考えると非常にワクワクします。本セット収録の《猪の祟神、イルハグ》を最速で叩きつけるような「イルハグシュート」が組めそうな予感。
更に、地味に自軍のクリーチャーのパワーを+1する常在型能力も強力ですし、格闘をマイナス能力として持っているので、一応の除去までこなせる器用さも。パワーが上がっているので除去できる範囲が広がっているのもナイスです。正直なところ、クリーチャー主体のデッキでは4マナドムリである《混沌をもたらす者、ドムリ/Domri, Chaos Bringer(RNA)》よりも遥かに使いやすいかなと考えています。
《伝承の収集者、タミヨウ》は常在型能力で布告耐性とハンデス耐性をもたらします…がちょっと姐さんお顔が老けすぎではないですかね??
プラス能力ではライブラリートップから4枚めくり、指定したカードがあれば手札に加えられる能力を持っています。特定のキーカードに頼ったコンボデッキでは重宝されそうな能力です。「選ばれた名前を持つカードをすべてあなたの手札に加え」…という部分がミソで、デッキに何枚でも入れられる《しつこい請願者/Persistent Petitioners(RNA)》と組み合わせることで驚異的なドローエンジンに。新タミヨウを主軸とした新たなライブラリーアウトデッキ、名付けて「タミヨウ・ペティショナー」とかどうでしょうか。もちろん、デッキに存在しないカード名を指定することで墓地肥やしとして運用することも。
マイナス能力はプラス能力と噛み合っていて、墓地から好きなカードを手札に戻す《新たな芽吹き/Regrowth》。やはり全体的にコンボデッキ向けな能力だと思います。派手さはないですが、コツコツとアドバンテージを稼げる縁の下の力持ち。