『Unstable』解説付き日本語訳カードリスト:青/レア・神話レア編
マジック史上3番目となる銀枠(ジョーク)エキスパンションである「Unstable」。このセットに収録されているカードを色別・レアリティ別に分け、管理人:Landaの独断と偏見によって解説(と言えるほど高尚なものではないのだが!)していく。
今回は「青・レア/神話レア編」だ。
肩の力を抜いて、このユーモアに満ちたセットを楽しもう!
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カードリスト
動くライブラリー/Animate Library
エンチャント ― オーラ
エンチャント(あなたのライブラリー)
エンチャントされているライブラリーは、それに含まれるカードの枚数に等しいパワーとタフネスを持って戦場にあるアーティファクト・クリーチャーである。それはライブラリーでもある。
エンチャントされているライブラリーが戦場を離れるなら、代わりに動くライブラリーを追放する。
ライブラリー専用のオーラ。なんと、ライブラリーがクリーチャー化し動き出す。ゲームを進めカードを引けばそれだけサイズダウンしてしまうのだが、なんだかんだで40/40程度のサイズは確保されそう。回避能力を一切持たないのがネックだが、何らかのサポートでアタックを通してやればほぼ一撃必殺。
余談だが、からくりデッキにエンチャントすることはできないので注意(あちらはライブラリー扱いではないため)。
使嗾する思想/Incite Insight
ソーサリー
からくりをX個組み立てる。(からくりを組み立てるとは、あなたのからくりデッキの一番上のカードを表向きで、あなたの起動輪いずれかに置くことである。)
漢字が難しいが、「使嗾」は「しそう」と読む。よってカード名は「しそうするしそう」。ああ、見事な翻訳だ!
X呪文であり、X個のからくりを組み立てることができる。アドバンテージを一気に稼ぎやすい1枚で、複数枚のからくりを起動するのに便利。からくりを絡める青いデッキに是非。
時計泥棒/Clocknapper
クリーチャー ― 人間・スパイ
時計泥棒が戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。開始フェイズか戦闘前メイン・フェイズか戦闘フェイズか戦闘後メイン・フェイズか最終フェイズかを選ぶ。そのプレイヤーの次のターンの間、そのフェイズをそのプレイヤーから盗む(そのフェイズは、代わりに、あなたのターンであるかのように起こる。)
2/2
CIP能力で開始フェイズ/戦闘前メイン・フェイズ/戦闘フェイズ/戦闘後メイン・フェイズ/最終フェイズの5つのフェイズから1つ選び、盗むことができる。さて、この「フェイズを盗む」とはどういうことかというと、「その選んだフェイズを自分のターンのものかのように扱う」ということだ。公式の「よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集」によると、以下のように定義されている。
「開始フェイズ 」
あなたはあなたがコントロールしているパーマネントをアンタップする。対戦相手はしない。あなたのアップキープの開始時に誘発する能力が誘発し、対戦相手のアップキープの開始時に誘発する能力は誘発しない。あなたのドロー・ステップなのであなたはカードを1枚引く。対戦相手は引かない。
「戦闘前メイン・フェイズ」
あなたはあらゆるタイプの呪文を唱えることができる。対戦相手はインスタントと瞬速を持つ呪文しか唱えられない。
「戦闘フェイズ」
あなたのターンの戦闘と同様に、あなたはあなたのクリーチャーで対戦相手を攻撃できる。フェイズを盗まれた対戦相手は自分のクリーチャーで攻撃することはできないが、ブロックはできる。
「戦闘後メイン・フェイズ」
戦闘前メイン・フェイズと同じ。
「最終フェイズ」
終了ステップ中に誘発する能力のほとんどは誰のターンであっても関係ないが、そうであるものもあるので注意すること。「ターン終了時まで」あるいは「このターン」残る効果は誰のターンかを気にしないので、通常通り終わる。
とても謎めいた命令/Very Cryptic Command
インスタント
以下から2つを選ぶ。
[A]
・クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのパワーとタフネスを入れ替える。
・クリーチャー1体を対象とする。このターン、それはブロックされない。
・カードを1枚引く。そのカードのアーティストがWayne Englandであるなら、あなたはそれを公開してもう1枚カードを引いてもよい。
・からくりを1つ組み立てる。
[B]
・パーマネント2つを対象とし、それらをアンタップする。
・プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーがコントロールしていてカード名が1単語ちょうどの各パーマネントをそれぞれタップする。
・あなたの手札からカードをすべて捨て、その後同じ枚数のカードを引く。
・あなたの墓地からインスタントかソーサリーであるカード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
[C]
・対戦相手のライブラリーからカードを1枚引く。
・インスタントかソーサリーである呪文1つを対象とし、それをコピーする。あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい。
・クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは全ての能力を失い、基本のパワーとタフネスが1/1の青のカエルになる。
・無色の1/1のノーム・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
[D]
・パーマネント1つを対象とし、それをそのコントローラーの手札に戻す。
・カードを2枚引き、その後カード1枚を捨てる。
・単一の対象を持つ呪文1つを対象とし、それの対象を変更する。
・トークンでないクリーチャー1体を対象とし、それを裏返す。
[E]
・黒枠の呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
・クリーチャー1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
・あなたがコントロールしていてすかしを持つ各パーマネントをアンタップする。
・プレイヤー1人を対象とする。6面体サイコロを2個振る。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上からX枚のカードを自分の墓地に置く。Xはそれらの出目の合計に等しい。
[F]
・占術3を行う。
・威迫を持つ2/2の黒のならず者・クリーチャー・トークンを1体生成する。
・呪文1つかパーマネント1つを対象とする。ターン終了時まで、それにある数か数詞1つに1を足すか引くかする。
・プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーがコントロールしているアーティファクトをすべてオーナーの手札に戻す。
《謎めいた命令/Cryptic Command(IMA)》のオマージュ、通称スーパークリコマorベリコマ(紙束MTG調べ)。
元ネタの《謎めいた命令/Cryptic Command(IMA)》と同じく4つのモードから2つのモードを選ぶスタイルは変わらないが、なんと6種類もバリエーション違いが存在するカードとなっている。デッキに合わせて採用するカードを選ぼう。
ちなみに、[A]のみイラストが異なり、故:Wayne England氏が手がけた白黒のスケッチがそのままイラストに採用されている。[A]はWayne England氏のイラストにちなんだモードも持っており、非常にユニーク。
墓地の世話好き/Graveyard Busybody
クリーチャー ― 人間・スパイ
すべての墓地はあなたの墓地である。
墓地の世話好きのパワーとタフネスはそれぞれあなたの墓地にあるフレイバー・テキストの書かれたカードの枚数に等しい。
★/★
全ての墓地のコントロールを奪う…とイメージするとわかりやすい。たとえば、自分の墓地からカードを追放しなければならない呪文があった場合、どの墓地からでもカードを追放できるようになる。自分の墓地にあるカードを参照するカードは、代わりにすべての墓地を参照することになるわけだ。
加えて、パワーおよびタフネスは全ての墓地のフレイバー・テキストの書かれたカードの数を参照する。全ての墓地を自分のものにする能力に目を奪われがちだが、戦場に出せる頃には十分な数のカードが落ちているはずなので、ファッティとしての活躍も見込める。