今後の新セットの方針が発表
日本時間の6月12日、マジック公式サイトにて今後の新セットの方針が発表された。
現在は2ブロック・モデル(年に2ブロックで、各ブロックは大型セット1つと小型セット1つ)を採用しているが、開発陣が認識している2ブロック制によって「成功したポイント」、「2ブロック制で浮き彫りになった課題」をまとめると以下のようになる。(2ブロック制と直接関係ないポイントもあるが、同じくくりでまとめている)
【2ブロック制で成功したポイント】Good !
① 年ごとの物語の舞台が増えた(様々な舞台を試せる)
② 大型セット単体のドラフト環境が増えた
③ ストーリー展開の高速化
④ 新規プレイヤーを獲得するためのPWデッキの成功
【2ブロック制で浮き彫りになった課題】Bad !
① 年に2回、6か月に1回ローテーションが発生してしまう
⇒スタンダードで使用できるカードの寿命が短くなった
② 小型セットへの不満が大きい
⇒大型セットとの繋がりを保ちつつ、エキサイティングな変化を与えるのが難しい。
③ 受け皿の広い「基本セット」が無くなったことで柔軟性を失った
⇒基本セットがあれば、環境に必要なカードをなんでも再録できたのに!
④ ゲートウォッチのメンバーが出すぎ
⑤「Masterpiece Series」をセットの世界観に合わせるのが難しい
これらの問題を解決するために
2ブロック制で浮き彫りとなったこれらの問題を解決するために、今後は「3+1モデル」が導入されることが発表された。なお、この新システムは2018年春に発売予定の『Soup(仮称)』より導入。また、『アモンケット』と『イクサラン』の2つのブロックは、これまでと同様に大型セットと小型セットからなる現在のモデルに従う。
【問題解決のための3+1モデル(2018年春発売のセットより)】
① 秋、冬、春のセットは大型セットとして発売
⇒ブロックの概念を撤廃し、小型セットは販売されない。(特殊セットを除く)
② 夏には改訂版基本セットを発売
⇒基本セット復活。内訳は「約半分が新カードで、半分が再録カード」の予定。
③ ゲートウォッチの登場頻度を下げる
⇒今後もメンバーは物語の主人公だが、登場頻度は下げる。
④ 『Masterpiece Series』はときどき収録する
⇒毎セット収録はしないが、登場するセットでは印象的になるようにデザインする。
⑤ 開発部内にプレイ環境をコントロールする専門のチームを設立(番外)
⇒近年のスタンダードのデザインの失敗を繰り返さないための措置。環境を監視。
●管理人:Landaのコメント
近年はいずれのセットも小型エキスパンションで失速(パワーダウン)している印象を受けていましたが、まさか全ブロックを大型化するとは驚きです。個人的には基本セットの復活も大いに歓迎で、各ブロックの世界観にそぐわなくとも、環境に必要なカードを引っ張って再録できるようになるのはよいと思います。あとはやはり、環境を監視する新チームの力がどこまで発揮できるか、ですね。近年の迷走を止めるためにも、これからの動向に期待しています。
参考
マジック公式サイト:Making Magic「変身2.0」
http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0019021/